TECHNICAL KNOWLEDGEBASE

2023-03-23

3Dグレーティング初級編

本書は、VirtualLab™ による3次元グレーティングのシミュレーションについて解説するものです

著者:  Torsten Schöning (LightTrans GmbH)、 Hartwig Crailsheim (LightTrans VirtualLab UG)
キーワード:  General 3D Grating、 Parameter Run、 Pillar Medium
必須ツールボックス: Grating Toolbox

はじめに

グレーティング素子

Grating Toolbox ではスタックベースのグレーティング2タイプを扱えます:

本書では3Dグレーティングについて、解説します(2Dグレーティングではほとんどの工程はアナログ的となります)

スタックベース・グレーティングの構造

  • スタック構造をベースとしたグレーティング素子は、ベースブロック領域にスタック(積層)を施す事で定義されます
  • ベースブロックは、均質領域となります

メインメニューにおけるグレーティング

  • 全グレーティング素子は、VirtualLab™のメインメニューより Solutions →Grating Toolbox で操作する事が可能です
  • Grating Toolboxのサブメニューから、2Dおよび3Dグレーティングを含むLight Path Diagramにて、定義が可能です
  • 他のグレーティングに関するメニュー操作は、過去のバージョンと同じあるいは、上記により変更された部分があります

Light Path Diagramの設定

Light Path Diagram の作成

Light Path Diagram

Stack CatalogからスタックのLoad

Stack Catalog

スタックの編集

スタック間の媒体変更

Pillar Medium(ピラー媒体) の設定

ピラー媒体のプレビュー




Preview ダイアログで“Close”ボタンを押し、編集ダイアログの“OK”で閉じます

ピラー媒体の再設定

結果

数値設定の調整

Advanced Settings Tab

Accuracy Factor の影響

“Decomposition Preview”ダイアログを“Close”ボタンを押し閉じます

Accuracy Factorの調整

  • Accuracy factorを調整し、全機能に対応できるようにします
  • サンプリングポイントの上限は、225 × 225としました
  • ポイント数を上げると、Decomposition(分解)演算に、より時間が掛かるようになります
  • 同様に、例えばレイヤー数を倍にすると、Decompositionの時間がより掛かる事となり、またFMM(フーリエモーダル法)の計算時間も2倍となります
  • 次項目以降、Accuracy factor “3”を転位点Decompositionに採用しております

Fourier Modal Methodの設定

FMMダイアログを”OK”ボタンをクリックして承認し、終了します。
“Edit GeneralGrating 3D”ダイアログも終了します

Diffraction Orders(回折次光)数の調整

Parameter Runの作成

Diffraction Orders数の変更

Grating Efficiency Analyzerのみ使用

Parameter Runの開始

Parameter Run: 結果

 ”Adjusting_the_number_of_diffraction_orders.run”をご参照下さい

  • Parameter Runの結果により、回折次光数が増え良い結果となりました。
    ただし、計算時間も増加してしまいました。 計算精度と時間のバランスを取って下さい。 本書では21 x 21次光としました。

  • この値を次項目のフーリエモーダル法の編集ダイアログにて設定します

Light Path Diagram

FMM の編集ダイアログ

Diffraction Orders 数の設定

この状態でFMMダイアログを”OK”ボタンにて、承認し終了します。
“Edit GeneralGrating 3D”ダイアログも終了します

Light Path Diagram の結果

サンプルファイルのLight Path Diagramをご参照下さい

Near Field の計算

偏光依存性

Light Path Tableにて、[Go!]をクリックし、下記の結果を得る事ができます:

 

“Ideal Plane Wave”(理想的平面波)の偏光角度を45°に変更します

反射情報の結果 (Light View)

効率計算

Grating Efficiency Analyzerの出力

合算された透過、吸収、反射などの追加出力を得るには、下記の手順を踏みます

 

表出力は、画面最下部に“Detector Result“タブに表示されます

ダウンロードファイル

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